2009/07/11

MJ's Speech Against Racism



どうも長年マイケル・ジャクソンを誤解していたようだ。すまん。
これは2002年にMJがNYCで行なったスピーチを捉えたビデオ。
日本語による要約はこのサイトが詳しい。

ボクたちくらいの年代だとジャクソン5とMJは白人マーケットを狙ったモータウンが仕掛けたポップグループ。という理解が一般的だったと思う。
70年代のブラックミュージックファンは、60年代末からのスライやマイルスによるファンクネスをどう解釈し聴くかが重要なテーマで、その流れでの先端のブラックネスというとブーティーであったりファンカデリックであったりジョージ・クリントンだったワケで、一時期のマーヴィンやスティービーを除けば白人に媚びたようなモータウンなんて嫌悪の対象でしかなかった。

まぁ正直言うと「Off The Wall」辺りは高機能ディスコミュージックとして重宝したりはしたけど、本当の通は六本木のブラザーが集まるようなディスコでP-ファンクだぜと気取っていた訳です。
さらに80年代になってMJやスティービーが愛や平和だと言い出してからは、もう付いて行けん。現実はもっとストリートに根ざしてるぜとばかりにさらにファンク度を深めたり(そのまんまハウスまで突っ走るとか)、あるいはヒップホップに流れていった人が多かったと思う。
さらに最先端ファンクを演っていた当時天才のプリンスが80年代には君臨していたし。

だけどこのスピーチを聴くと、幼いMJのアイドルがジェームズ・ブラウンだったことが判るし、オーティス・ブラックウェルの娘に会っただけで感激する一音楽ファンとしてのMJにシンパシーを感じない人はいないだろう。

80年代以降のスティービーやMJがファンクネスを半ば放棄し、白人寄りのポップフィールドで活動するようになったのはビジネス上の要請だとばかり思っていたが、実はそうではなく、より多くの人に少しでもポジティブなメッセージを届けたいがためだったのだなということが、このスピーチを聞くとよく判る。
ポップであることが彼にとってレイシズムに対する最大の抗議であったのだと思うと、彼を長年誤解していた自分が恥ずかしい。

そしてまた大統領がアフロ系の人になっても根強く残っているのであろうアメリカの闇の深さを感じさせるスピーチでもある。