2009/08/21

Chris Bell and Big Star


Big Star は今でこそ大好きなバンドだし、世間一般の知名度も昔に比べれば格段に上がっていると思う。
白状するとBig Starはリアルタイムには聴いていない。当時70年代この日本でBig Starを聴いていたなんて相当な鬼のようなマニアしかいなかったのではないかとさえ思える。メディアになんて全然名前が出てこなかったしね。

80年代のポストパンク/NWのドサクサに紛れてAlex Chiltonがソロデビューするワケだけど、そのへなへなのソロが気に入ってしまい、以来30年近くAlex ChiltonをリアルタイムにフォローするハメになったおかげでBig Starを後追いで聴くようになったのがボクの体験。
このAlex Chilton → Big Star → Box Tops と遡って聴くのが多くの日本のロックファンじゃないだろうか?

なので、当然Big Starの中心人物はAlex Chiltonだと思い込んでいて、クリス・ベルは優秀なライター、ギタリストだと思ってもノーマークだった。
それが実は大間違いだということを知らせてくれたのが、1992年になって発売された「I Am The Cosmos」。
クリス自身は1978年に交通事故で亡くなっているので、10年以上の歳月を経てようやく陽の目を見ることになったという曰く付きのアルバム(リリースには彼の兄弟が尽力したらしい)。
存命中にこのアルバムのタイトル曲でロック史に残る名曲「I Am The Cosmos」をシングルとしてリリースはしているがもちろん何のリアクションもなく、Big Starにしろバンド存続中は成功とはほど遠い状況だったし、才能のわりに余りに不遇な人生を送らざるを得なかったクリス・ベル。

このアルバムが普通のロックアルバムであったならこんなに騒がれることはないが、とにかく内容が余りに素晴しい。
英国にニック・ドレイクがいるなら米国にはクリス・ベルがいる!
メランコリックでナイーブでセンチメンタルな曲の数々。思えばBig Starの初期2枚もそうだったので、初期Big Starの主導権は彼が握っていたであろうことは想像に難くない。

その「I Am The Cosmos」が9月28日に2枚組拡大盤として再発される。
1992年版に加え、CD 1枚分の別テイク、別ミックスそれに未発表曲が付属してくる。

さらにBig StarのBoxセット「Keep an Eye On The Sky」は9月15日リリース予定。

そういえば、初期Big Starのプロデューサーで、ストーンズとの繋がりも深いジム・ディキンソンが数日前に亡くなったばかり。
2009年後半はBig Star絡みの話題が多くなりそうだ。