2010/02/06

Buckwheat Zydeco ”Lay Your Burden Down”は予想以上の傑作だった


ちょと古い(といっても昨年)リリースだけどザディコの帝王Buckwheat Zydecoの新作が素晴らしい。
ザディコというジャンルもバックウィート・ザディコというミュージシャンも大好きなので、当然この新譜も買ってはあったのだけど、最近になってじっくり聴き込んでみたらあまりに素晴らしかったので。

例によって古今東西(あ、東はないかw)の名曲のカバーとケイジャン/スワンプ臭プンプンのオリジナルからなるアルバムなのだが、60歳を過ぎ円熟と哀愁のソウルフルな歌声、LA録音でリー・アレン他のバックバンドにロック系のゲストを迎えた演奏、そして相変わらずで安心のアコーディオンが聴ける傑作!

例えばメンフィス・ミニーのカバーでロックな人にもお馴染みの"When The Levee Breaks"で聴けるソニー・ランドレスのギター。音楽的にも物理的にも近所の二人だが、これほど相性良いとは思わなかった。ザディコというより強力なソウルボーカル入りのスワンプロック。
他にもウォーレン・ヘイズと思しきギターがあちこちで聴ける。

レゲェっぽい曲もあったりして、ケイジャン~ザディコ~ブルース~ソウル~スワンプ~レゲェまで、汎カリブ海の音楽ごった煮。だけど一本筋が通っていて、まずその辺りのコンセプトが最高。
まぁ本人的にはニューオーリンズから見える音楽的風景をまとめてみました的な軽いノリなのかもしれないが、結果的には過去にザ・バンドやタージ・マハールなどが創ってきた道を21世紀に再構築したような内容なので文句なし。

カバーも前述のメンフィス・ミニーの他に、ロック系ではスプリングスティーンのカバーとか、ブルース/ロック系ではキャプテン・ビーフハート(!)とかがあり、それがザディコ~ブルース~ソウルなマナーで演奏されているのでまったく違和感がない。
というか、コンセプト的にはカバーするのが必然だったような選曲である。

ザディコという日本ではあまり馴染みのないジャンルだし、バックウィート自身のあまりにアクの強い容姿もあって敬遠されがちだが、かなり聴きやすくもなっているので、ぜひ聴いてもらいたい傑作アルバム。

下の動画はネヴィル・ブラザースの歴史的コンサート”Tell It Like It Is" に登場し名刺代わりに”Ya Ya”を演奏するバックウィート。会場の盛り上がりがすごい。でもニューオーリンズにはこういうお姉ちゃん多かったよ、ホントに。