2010/04/22

ズーイー・デシャネル様がエイダを演じるかもというので「クローン・オブ・エイダ」


ズーイー・デシャネル様が足りない!
少しでも養分補給しなければと「ボーンズ」まで借りて来る始末だが、そのズーイー様がエイダ・ラブレイスの伝記映画で主演を務める! つまりエイダ・ラブレイスを演じる! というスーパーなニュース!!
まぁネタ元はギズモードでまだ演じる可能性があるというレベルの話だが。

もちろんズーイー様でエイダなので当然ディファレンス・エンジンも登場するはずで、実現したならそれこそ鉦や太鼓で騒ぎまくるような事件になるはずだ。

ということで、映画「クローン・オブ・エイダ」。原題は「Conceiving Ada」。
映画が制作され公開されたのは20世紀末だったのだが、日本で公開されたのは2003年になってから。でもたぶん、エイダを主人公にした最初の映画かも。
その時、当時のボクのブログに書いたレビューを全文引用して新しいエイダの伝記映画を楽しみに待つことにしよう。

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渋谷のアップリンクで「クローン・オブ・エイダ」を観てきました。

 新宿でレイトショー上映している時は観たくとも時間が取れず、もうDVD待ちかと思っていたら、アップリンクでひょっこり上映。

 うぉお、これを見逃したら大変とばかりに気合いを入れて駆けつけました。しかしがら空き。というか、観客は僕も含めて4人だけ。拍子抜け。

 主演はデレク・ジャーマン作品で有名なティルダ・スィントン。ティモシー・リアリーの亡くなる直前の演技も観られるし、音楽はレジデンツだし。おまけに題材はエイダ・バイロン。

 なんというか西海岸系サブカル人間でコンピュータサイエンス系でしかもブリティッシュNW映画で理系文学な人にはたまらんでしょうなぁ。と思ったけどそんな奴は数が少ないのか?もしかしてニッチなのか?

 まぁとにかく、エイダ・バイロンとは何者だったのかを、コンピュータの事始めと現代のコンピュータとシンクロさせて未来のコンピュータを暗示するという映画です。

 まずエイダとは詩人のバイロン卿の娘で、チャールズ・バベッジの協力者でディファレンシャルエンジン(差分機関)やアナライズエンジン(解析機関)の開発に立ち会い、人類の歴史上最初のコンピュータプログラマと称される人物。しかも単なる計算ではなく音楽や絵画やコミュニケーションなどなどにも使えるはずだと、コンピュータの未来をかなり的確に予測していた人でもあって、おまけに美人。さらにエッチ(笑

 そしてこの映画には、彼女の友人としてメアリ・シェリー(通称シェリー夫人。「フランケンシュタイン」の作者)も登場。実はほんの2シーンしか出てこない彼女がこの映画に重みを与え、かつメッセージを際立たせているのですね。

 19世紀中頃、バイロンと友人の詩人シェリー夫妻たちがスイスに休暇旅行に行きます。ある湖畔の宿で、お互いにホラー話を作って聞かせ合うという余興したらしい。結局この旅行はシェリーが湖で水死するという結末で終わるのですが、そこでインスピレーションを得たメアリ・シェリーは、自身のアイディアを小説と形にして発表します。それが人工生命奇譚である「フランケシュタイン」。

 そしてバイロンの血筋からは人工知能の始祖たるエイダが生まれると。20世紀最大の発明・発見すなわちコンピュータとDNA、21世紀以降の未来をリードするであろうITとバイオのもとを辿ると全てはスイスの湖畔に行き着く不思議さ。一種のセンス・オブ・ワンダーをこの映画は伝えてくれますが、さらに映画のラストでは、そのITとバイオが再び一つになる未来を示していて、もうたまりませんね、このイメージ、歴史観には。

 ついでにいうと、人間の内面の探検者でもあるティモシー・リアリーが、このITとバイオを融合させるようドライブをかけるような発言をするわけでまさにガイキチジャンキーもといマッド・サイエンティストの面目躍如。

 21世紀人類必見の映画ですね。