2010/05/20

Exile On Main Street (Remastered Deluxe Edition)


話題のストーンズ「Exile On Main Street」のリマスター・デラックス版。
1972年の作品にも関わらず、なんと英国ではチャート1位!

個人的にもリアルタイムでロックを聴き始めた頃のストーンズの最新作がこれだった。友人の家でそいつのお兄さんのレコードを引っ張り出して聴こうとしたら中から幻のストーンズ日本公演のチケットが出てきてビックリしたりと色々思い出があるアルバムである。

しかし不思議なのは「発表当時は散漫だとか不評だったがその後時間が経つにつれ評価があがり今ではストーンズの、ロックの、歴史に残る最高傑作」というパブリックイメージ。
たぶん 米Rolling Stone誌とか、日本のロック雑誌などでの評価なんだろうけど、自分がずっと肌で感じていたものとは随分違う気がする。
Beggars Banquet〜Let It Bleed〜Sticky Fingers〜Exile On Main Streetと続く傑作群の一つ、もしかしたら最高かも。というのが当時からの自分の周りでの評価。属するコミュニティが違ったのかもしれないけど。

まぁそんな歴史的経緯はともかく、今でも誰もが認める傑作。
それがこのたびリマスター・デラックス版として登場した訳だ。リマスターの方は当然CD向けに最適化されているけど、正直この音はLPで聴くべきだろう。あのグチャっとした、けれど芳醇な音の方が収められている音楽に合っているように感じる。ただもはや失われてしまったものを嘆いてもしょうがないが。
ちなみに、自分でもLPとCDで持っているが、聴く機会が多いのはLPを256kbpsでリッピングしたもの。

ということで、今回の話題はボーナストラック。未発表曲とオルタネート・テイクが半分づつ。
どうも一部オーバーダブが施されたものがあるようで、たぶんオリジナルマスターからは権利関係で使えずにそのような処置が取られたのだろうが、ちょっと残念。でも全てあの頃の、というか、メイン・ストリートなストーンズマナーなので大満足。

それにしても、ディランのBlonde On Blonde、ザ・バンドのMusic From Big Pink、それとこの Exile On Main Streetって本当にロックというか現代大衆音楽のリファレンスみたいな作品だとつくづく思う。
イギリスのSSWを聴けばその裏にはディランとバンドが透けて見えるし、南部風ロックはExile...の影響から逃れられないし。誰がどうやっても、ああディラン風ね、バンド風ね、ストーンズ風ねという音を創ってしまったんだから。

とりあえずメイン・ストリートのならず者なんて30年聴いてるぜという人もデラックス版は買わざるを得ないと思う。