Lou Reed's Berlin at Cinequint

「ルー・リード/ベルリン」を観てきた。

2006年にNYCで行なったBerlin全曲ライブの映像化。
監督はジュリアン・シュナーベル。

ライブ自体はBerlin全曲と、アンコールとして(Caroline Saysのオリジナル)Candy Says、Rock Menuett、Sweet Jane の3曲。

このライブ映像にエマニュエル・サニエがキャロラインを演じたフィルムを挿み込む形で一本の映画として仕上がっている。
トリビア的には、このエマニュエル・サニエは現ロマン・ポランスキー監督夫人。ポランスキーは訳あって米国に入国できないが奥さんの方は大丈夫らしい(笑

サウンドはフェルナンド・サウンダースとトニー・スミスの強力リズムセクションにBerlinオリジナルのギタリストであるスティーブ・ハンターのバンドが素晴らしい。派手さはないがミュージシャンシップに溢れる力強い演奏で成熟したロックを聴かせてくれる。正直スティーブ・ハンターには一抹の不安があったが映像を見て安心しました。
また、ギタリストとしてのルー・リードも再認識しましたね。いわゆる技巧という視点から評価する人からのウケはよくないと思うけど、音楽として評価するとさすがとしか言いようがないですね。まぁある種のロックの原点をなすバンドのギタリストだった訳で、このギターがロックギターの原点なんですから。
昔、インタビューの場でルー・リードに向かって「オレの方がエロティックにギターを弾ける」と言ってしまった某今泉さんなんて方もいましたけど。

また映像も単なるライブ物映画と思って甘くみちゃいけません。音楽と演奏者を熟知した適切なカメラワーク、緊張感のあるシャープな映像。ジョナサン・デミの「Stop Making Sense」を思わず彷彿としてしまいます。たぶん、ルー・リードはおろかロックをよく知らない人でも映像作品、ドキュメンタリー作品として十分楽しめると思います。

Berlinのレコードの方はほぼリアル・タイムに買って聴いたんですが、この前後にライザ・ミネリの「キャバレー」というとっても似たシチュエーションの映画がヒットしていて、どうも映画(キャバレー)とレコード(ベルリン)の記憶がごっちゃになり30年近くの間、「Berlinはワイマール時代のベルリンが舞台」と勘違いしていました。
この映画を観てすぐにボクの長年の勘違いに気付きました。ベルリンに壁があるのだから1960年代のベルリンが舞台ですね。
あぁとっても重大な勘違い。ワイマール時代のベルリンと東西冷戦下のベルリンでは物語の意味もまるっきり違ってきてしまいます。悔やんでも悔やみ切れない勘違いでした。
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