The Punk Rock Movie


ドン・レッツの最初の長編映画「The Punk Rock Movie」(1978年)をシネセゾンで観た。

ロンドン・パンクまっただ中、RoxyのDJとしてムーブメントの当事者でもあったドン・レッツがフィルムを回したので臨場感はあるし、仲間にしか見せないミュージシャンの素顔が収められている。
あぁ、当時リアルタイムにこんなフィルムが見れていたら。
バカ高い輸入盤や大貫憲章のラジオとか、とにかく情報量が少なかったから必死に聴いたものな。

手持ちカメラで撮影したので画像は粗いし手振れはデフォルトだがロンドンパンクの何たるかはこれを見れば半分くらいは判る。
ニューヨーク・パンクはエイモス・ポーとアイヴァン・クラールがカメラを回していて「Blank Generation」というドキュメンタリーにまとめられていたが、そのロンドン版にあたるものが本作だと考えればよい。

しかし、リアルタイムでパンクを体験できたことは本当に良かった。世界の文化的価値観がどどっと急展開する場面をリアルに実感できたもの。パンクがなければあれもなかった、これもなかったというのがいかに多いことか。

さて、映画はピストルズの「God Save The Queen」で始まり「God Save The Queen」で終わる。
やはりジョニー・ロットンの持つメッセージ性というのは1976年の時点では最高に機能していたことがよく判る。No Fotureというのは切実な叫びだったんだよね。

続いてどっかのライブ会場でユニオンジャックのジャケットを着てぽこぽこ飛び跳ねているのは後にポーグスのシェイン・マックゴーワン(笑 クレジットには出てこないが誰がどう見てもシェイン。

クラッシュはいつ見ても格好いいなぁ。曲もファッションもアチチュードもパンクの代名詞みたいなもんだし、あの切実さはたまらん。
アホのビリー・アイドル&ゼネレーションXの場面ではフラッシュが見れます。パンツをずり下げておチンチンを出すフラッシュね。ストラングラーズが後楽園ホールでやった初来日公演ではヒュー・コーンウェルが「ジャパニーズ・フラッシュ!」と言って、本場のフラッシュを披露してくれたのを思い出すね。

スリッツのリハーサルとライブも初めて観た。アリ・アップのボーカルパフォーマンスはこうだったのかと感心しました。リハーサルしている部屋の壁には映画「ハーダー・ゼイ・カム」のポスター。これも時代が判る。しかしうーむ、スリッツも生で見たかった。
Xレイ・スペックスはポーリーのアジテーションMC付き。このバンドも好きだったなぁ。ポーリーの黒い(というか黒いんだけど・・)ボーカルにローラ・ロジックのサックス。
実はボクはこのローラ・ロジックが好きで、結局エッセンシャル・ロジックからレッド・クレオラまで追いかけることになります。(その後のハレ・クリシュナはなかったことに)

スージー&バンシーズも極初期なので、後のゴスバンドでなく純粋なパンクバンド。当たり前だけどスージーもバッジーも若かったなぁ。

アメリカからの出稼ぎ組はウェイン・カウンティとジョニー・サンダース&ハートブレイカーズ。
ウェイン・カウンティはおかまなんだから、字幕はちゃんとお姐言葉にして欲しかったです。
ハートブレイカーズはもう感激。元気なジョニー・サンダース。しかも曲は必殺の「Chinese Rock」と「Born To Lose」。

あとあまり有名でないバンドも多いが知らないバンドはさすがにない。
スローターハウス&ドッグスは動くところは初めてみた。
サブウェイ・セクトも動くところは初めてみた。ビック・ゴダードのソロでは見たことがあるけど。
オルタネイティブTVも動くとことは初めてみた。ジャム風景が3回出てくるのでお得な気分。
イーターも動くのは初めて。こいつら、当時は15,6のガキだったはず。なので、観客もヤケに若いやつが多い。学校でチケット配りまくったのか(笑
それとイーターのボーカルは顔がボクに似ているので他人のような気がしません。

あとドラッグ描写もきついね。ぶっといガンジャをふかすやつ、アッパーを飲みまくるやつ、そしてヘロイン。
避けて通れぬ話ではあるが、そういうダークサイドがあったことも重々承知とはいえ、こうして映像として見せつけられるとやり切れない思いになるのは確か。

全ての人に勧められる映画ではないが音だけでは判らないパンクのある部分を知りたければ、事前学習して観るべし。

あ、一瞬だけどゲイ・アドバーツが登場します。若くて奇麗でパンクの隠れたアイコンだったころのゲイです。必見。

そういえば、
ダムド、ジャム、シャム69、アドバーツ、チェルシーといったロンドンの大どころも出てないなぁ。派閥でもあるのか?
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