Visions of America

東京都写真美術館、通称「写美」で7月から開催されている収蔵展「ヴィジョンズ・オブ・アメリカ」。
1839年〜1917年「星条旗」、1918年〜1961年「祖国」、1957年〜1987年「アメリカン・メガミックス」という3つのパートに分けて開催されていて、第三部は12月7日まで。

なかなか見学のチャンスがなかったがもう開催期間も残り少ないので三連休の観光客で混み合う恵比寿ガーデンプレイスまで出かけてきた。

写真によって切り取られた西洋文明最後のフロンティア アメリカ。
アメリカの文化・歴史などを重層的に俯瞰しようというのがこの展示会の意図らしい。

第一部、第二部は見逃してしまったが第三部は時代が近い事もあり、ロバート・フランク、シンディ・シャーマン、アンディ・ウォーホル、ダイアン・アーバス、ロバート・メイプルソープ、ユージン・スミス、ジョナス・メカス等々の現代の巨匠たちの作品が並びとっつき易い。

結果的にこうした有名作家のよく知られた作品が並び、展示会の意図も判り易く展示会としては成功ではないかと思う。

が、個別の作者の個別の展示会などを見慣れた観客には残念ながら物足りないかもしれない。


これはVisions of AmericaにもフィーチャーされていたDian Arbusの「Diane Arbus/Revelations」。
数年前に彼女の回顧展が北米で開催された時、サンフランシスコ現代美術館(SFMoMA)でたまたまそれを観る機会があった。
彼女の作品だけでなく愛用のニコンに代表される機材群、創作メモ、暗室の再現など創作活動とそれを取り巻く彼女の生そのものまでも対象とした展示で圧倒された。

このRevelationsはその回顧展と連動した書籍で内容もほぼ回顧展のそれを踏襲している。

順路に沿って作品を鑑賞していくと一カ所通路が折返しになっている場所があり、その角を曲がると細い通路の先に例の双子の少女の写真が見えるという展示方法がされていた。

キューブリックが「シャイニング」でこの世のものでないものの象徴として使った双子の姿と登場方法を逆に本家のダイアン・アーバスの回顧展で拝借した訳で、あの時は本当に角を曲がった瞬間に立ちすくんでしまった。
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