Sheryl Crow Live at JCB Hall


Sheryl Crowの6年振りの日本ツアー、最終日のJCBホールに行ってきました。

格闘技の聖地でもありパンク/NW系(つまりマイナーな)バンドの聖地でもあり、男臭さとタバコの煙ばかりが思い出される「後楽園ホール」の方ではなく、最近できたオシャレなJCBホールの方。
なかなかこじんまりした良いホールでした。

さてライブの方ですが、6年振りの来日、その間にプライベートではいろいろあり、再出発的な新作「Detour」を引っさげての来日ツアー、かなり期待していたんですよ。

デビュー以来15年。本人も30歳過ぎてのデビューだっただけに音楽の中身は折り紙付き。
良い曲も書くし、ルーツ系に片足突っ込みかけたカントリーロックは一般音楽ファンにも判り易いし、うるさ型ファンも文句の付けようがないし。
例えば1995年に出た「Encomium」というLed Zeppelinトリビュートアルバムでは「D'yer Mak'er 」をはっきりレゲでカバーし、しかも「D'yer Mak'er の発音はジャマイカ!」と鋭い発言をしたりして、すっかり本格的ロックファンまで味方にしてしまいました。
また、あのランス・アームストロングがフィアンセだった時期もあり。だいたい、よりによってランスと付き合うなんて、アメリカ女性らしからぬ「分かってる」感が素晴しい。

そんなシェリルのライブですが、これまでに2枚のライブが出ていて、それを聴く限りではパワフルなライブらしい演奏だったので、今回も・・・と期待していたのですが。

うーむ、最初からなんか面白くない。
なんでだろうかと真剣に悩んでしまいましたよ。実際に違和感を持った観客は多かったみたいで周囲を見回すと同じように「う〜ん」と頭を抱えている人が結構いたように思えます。

一つはバンドのセンスの悪さ。なんというか、グルーブ感に欠けるし、盛り上がりに向けてどんどん音の隙間を潰していくB級アメリカンロックにありがちな(悪い)アレンジ。これはバンマスのキーボードの奴の責任だと思われる。
それとCDと同じアレンジでライブを演るのもどうかと思う。これじゃ、CDで聴いているのと同じじゃん。

しかもバンドメンバーは8名。Dr、Per、G、G、B、kbd、bgVo、bgVo。
ときにこれがDr, Per, G, G, G, B, bgVo, bgVoという3ギター構成になりフロントにギター3本(シェリルも入れると4本)並ぶという、お前はブルー・オイスター・カルトかという状態になったりするんですが、そんなにギターが並んでいても実際に鳴っているギターは1本だけで、思わず失笑。
もともと曲の良さは一流なのだから、パーカッションを減らして、キーボードも抜いて、本人もギター弾けるんだからギターも一人でいいかもしれない。もっとシンプルで滋養に富んだ演奏をしてくれれば誰も文句は言わないし、むしろその方が彼女の音楽には合っていると思うんだけどなぁ。
レゲの「I Can See Clearly Now」もメドレーの中で演ったんだけど、レゲを理解できないのか演奏できないのかトロいリズム隊二人のせいで名曲が台無し。
とにかく音数が少ないうちはオっと思わせるも、音が増えるにつれセンスの悪さが露呈してガックリというパターンが多い。
REOスピードワゴンとかスティクスとか、グルーブ感の欠落したドタバタ演奏しかできないB級産業ロックバンドを思い浮かべてもらえばどんな音だったのかイメージしやすいと思う。
まさか2008年にもなってB級産業ロックなサウンドを聴かされるとは思わなかった(笑
とりあえずあのキーボードの奴はクビだな(笑

だからたぶん今時のアメリカの中西部の田舎都市辺りの女子高生なんかには受けると思うんだけど、都市部の知的女性なんかには物足りないと思われるんじゃないでしょうか。

うーん、行くまでは絶賛のレビューを書くつもりだったのになぁ。こうも予定調和的なエンターテイメントなロックを見せられちゃねぇ。
でもボクは何があってもシェリルの味方ですから。今回のバンドも彼女が忙しくてサウンド作りや演奏に首を突っ込む時間が取れなかったのだろうと好意的に解釈しておきます。だいたいスライの曲をアンコールに選曲するなんて、彼女のセンスやアティチュードは変わってないもんね。
それに12月ということでバンドはトナカイの帽子を、シェリルはウサギのBunny Hatを被って演奏したんですが(笑、40代半ばであんなキュートな女性はそうはいません。可愛い!
次回の来日はバンド構成を調べてから行こう。
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