Soul Power in Kinshasa, 1974

アメリカでは7月10日から映画「Soul Power」の公開が始った。

1974年10月、モブツ政権下のザイール共和国(当時。現在のコンゴ民主共和国)首都キンシャサで70年代ブラックパワーを象徴するような大イベントが2つ開催された。

一つはモハメド・アリ対ジョージ・フォアマンの世界ヘビー級選手権。この試合は後に「キンシャサの奇跡」と呼ばれ、圧倒的に不利と思われていたアリが頭脳的な戦いでフォアマンにKO勝ちした。
既に多くの書物が書かれ、映画「モハメド・アリ かけがえのない日々(When We Were Kings)」でも描かれているので、今では多くの人がその全貌を確認できる。

もう一つが当時のアメリカ黒人音楽のスターを揃えた音楽フェスティバル「Soul Power」。
これはアリの試合を仕切る悪名高いプロモーター ドン・キングがアリの試合の前座(?)としてブッキングしたもの。

このフェスティバルに誰が出演したかは判っていたが、何せ仕切りがドン・キングなので音も聴けない、映像も観れないという状況が35年間続いていた。
ただ、権利関係がどうのというより、3夜12時間にわたったコンサートを収めたフィルムが125時間分にものぼり、収集がつかなくなって放置されていたのが真相のような気がする。

その125時間分のフィルムを、前述の「モハメド・アリ かけがえのない日々」で編集に携わったJeffrey Levy-Hinteが自ら監督としてまとめあげたのが、この「Soul Power」である。
MJの追悼ですっかり霞んでしまったが、MJ以前のブラックミュージックのピークを捉えたコンサートでもあるので、本来ならその公開だけで大騒ぎになるべき映画だと思うが。
とにかく日本公開未定、DVD発売も未定なようだが、米国でDVDが出たらAmazon USから直接買う。日本で公開するなら真っ先に駆けつけようと思う。

ブラックミュージックのフェスティバルを収めたドキュメンタリーでは1973年の「ワッツタックス(Wattstax)」がDVDで出ているが、実はあまり演奏シーンは多くない。
1971年ガーナでの"Soul To Soul"コンサートのドキュメンタリー「魂の詩」はDVDになってない(音は中古盤屋で入手可能)。
もしかしたらこの「Soul Power」が決定版になるかもしれない。

出演している主なアーティストは、
ジェームズ・ブラウン と JB's(円熟期のJBだ!)
ファニア・オールスターズ&セリア・クルーズ(70年代前半だから当然サルサも!)
B.B.キング
ビル・ウィザース
ザ・スピナーズ
ザ・クルセイダーズ
シスター・スレッジ
などなど。

またオフィシャルフォトグラファーはリン・ゴールドスミス。
それとジェシー・ジャクソン(MJの追悼式でもステージ上にいたな)。
もちろんアリとドン・キングも出てくる。

とにかく観れる日が来るのが待ち通しい。

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