ヨーコ・オノのリマスター第二弾

来年2018年が生誕85周年ということでオノ・ヨーコの60年代から80年代にかけての作品が、ショーンによるリマスターで復刻されています。

半年前に第一弾としてジョンとの共同名義での(未完成作品シリーズ)2作とYoko Ono(ヨーコの心)の3作が発売されていて、今回はその第二弾

ぶっちゃけ、71年のフライから73年の空間の感触までの3枚、女性によるロックとしてはもちろん、音楽パフォーマンスとしてこれ以上にないほど生々しくアヴァンギャルドなもので、ビーフハートやオーネット・コールマンなど同様、同時代的には理解されづらいけれど人類の歴史的には無視できない、そんな大傑作だったと思っています。

Fly(フライ) - 1971

1971年のソロとしては2作目。ミセス・レノンのようなポップな曲も入っているけど、Hirake(Open Your Box)のようなアジテーションソング、タイトル曲のようなアヴァンギャルドな曲の方が多くて、おそらくヨーコのパブリック・イメージ通りのアルバム。

でもこのくらいのエクペリメンタルな感じは、今ならそんなに拒否られることなく受け入れられるのになぁと思います。30年位先を行っちゃってたんですね。

今回もボーナス曲が4曲。これは10年前のリマスター時と同じです。
特に後述するA Story収録の Will You Touch Me は彼女がたまに作るラブソングですが、このヴァージョンはその中でも特に生々しい歌。



Approximately Infinite Universe(無限の大宇宙) - 1973

これはもう誰もが認めるヨーコの最高傑作ですね。ボク個人的にも最高に好きなアルバム。エクスペリメンタルな部分は控えめで、ヴィヴィッドな女性パフォーマーとしてのヨーコを感じさせ、しかも歌も演奏もメッセージもわかりやすいという、ポップ音楽として最良の見本みたいなアルバムです。

Flyのバックはクラプトンやジム・ケルトナーやリンゴにクラウス・ヴーアマンという、いわばロック的な世界での大物なんですが出てきた音はアヴァンギャルド。無限の大宇宙の方はエレファンツ・メモリーがバックなので好き放題出来たハズなのに出てきた音はある意味オーセンティック。意外とヨーコの本質もこっちなのかもですね。



よければ 311の後に書いた「Now or Never オノ・ヨーコの名曲」という記事も読んでください。
ボーナス曲はこれもリイシューされた時と同じもので、後述の A Story収録の曲。

Feeling The Space(空間の感触) - 1973

70年代の、Appleレーベルからとしても、最後のアルバム。
この次は1980年のダブル・ファンタジーだから7年間の空白期間に入るわけです。

「空間の感触」はジョンの「マインド・ゲームス」セッションと同時並行で制作されているのでメンツ的にもほぼ同じ。内容的にも同じようなもので、ここらでちょっとリラックスという感じですね。
前作と方向性は同じだけどそれほどの緊張感もなく。
エレファンツメモリーとは比較にならない豪華メンツがバックを務めるも・・・


さて、「空間の感触」は「マインド・ゲームス」とセットということは、「Walls and Bridges」と対になるヨーコのアルバムはないの? という話になりますが、もちろんそれもちゃんとあって1997年にリリースされた「A Story」。
リリースこそ1997年ですが、録音は1974年のWalls and Bridgeセッションの時。

音としては空間の感触よりA Storyの方がぜんぜん良くて、20年前にリリースされた時はビックリしたんですよね。
今回も当初は7月の第二弾の中にA Storyが含まれていてすごーく楽しみにしていたのですよ。これまでずっと廃盤状態だったので。

ところが、今回はFlyからFeeling The Spaceまでの3枚だけ。A Storyはその3枚のボーナス曲として分割されて収録されてしまいました。

それとも何か事情があって今回分には間に合わず、年末の第三弾できちんとリイシューされるのか。できれば第三弾で構わないのできちんとリリースしてきちんと評価されて欲しいものです。




#ヨーコ・オノ #無限の大宇宙


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